緑茶うま味成分テアニンの向精神作用に注目/しんどうとも健康連載
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からだとこころに効くポジティブフード
<医療ライター・しんどうとも「からだとこころに効くポジティブフード」(23)> 緑茶をよく飲む人はうつ症状が少ないという。精神栄養学の第一人者、帝京大学医学部精神神経科学講座の功刀浩主任教授が続ける。 「緑茶の成分には渋味、苦味、うま味の3つがあるといわれています。なかでもうま味成分であるテアニンにすぐれた向精神作用があるとして注目されています。緑茶の主要なアミノ酸はテアニンで、うま味で知られるグルタミン酸と似た化学構造をしているのです」 続けて「脳の中の神経細胞の大部分はグルタミン酸を神経伝達物質として用いていますが、テアニンはそうした神経細胞の機能を調節する作用があります」と説明する。 ちなみに茶の渋味はカテキン、苦味はカフェイン、うま味はテアニンと、それぞれ特徴がある。カテキンは抗酸化作用や抗菌作用などで知られているしカフェインの覚醒作用は有名だ。 「テアニンはお茶特有の成分で、たとえば睡眠改善作用といってカフェインによる脳の興奮状態を抑制するはたらきや、記憶、意欲、情報処理能力などの認知機能の改善が期待されています。私たちの研究でもテアニンが脳内の記憶やストレスにかかわる海馬という部分で、頭のよくなる脳内物質といわれるタンパク質が増えていることがわかっています」 なお、テアニンはアミノ酸のひとつだが、タンパク質には含まれておらず植物の中でも茶ぐらいにしかない。そしていわゆる高級茶のほうに含有量が多いとされている。
2021-12-01 10:34:19
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脂肪を分解する酵素を活性化…驚きの成分「ケルセチンゴールド」の正体
いったいどんな効果があるのか
提供:サントリー食品インターナショナル株式会社
ビジネスパーソンを襲う「コロナ太り」
「コロナ太り」
この言葉を聞いて、思わず目をそらしたくなった人もいるかもしれない。
コロナ禍以降、体重が増えたと感じている人は少なくない。明治安田生命がこの9月に発表した「健康」に対する意識や取り組みについての調査によると、実に4人に1人(25%)がコロナウイルスの感染拡大前に比べて「体重が増えた」と答えている。同調査では体重が増えた原因についても尋ねたところ「運動不足だから」が65.5%でトップ、次いで「食べ過ぎ」が59.6%だった。
コロナで思うように外出できないことによる運動不足はもちろん、リモートワークなど慣れない働き方が始まったことによるストレスも影響しているのかもしれない。
体重や体脂肪の増加は、とりわけビジネスパーソンにとっては深刻な問題だ。肥満は、生活習慣病などの発症リスクを高めることになるのはもちろん、日々のパフォーマンスに関わってくる可能性もある。
とはいえ、ジムに通う時間を確保するのは容易ではないし、ましてランニングを始めるのはかなり強い意志が必要だ。とりあえず始めても結局長続きしなかった、という人も少なくない。もう少し気軽に、効果的に体脂肪を減らす方法はないのか。それが多くのビジネスパーソンの本音だろう。
驚きの成分「ケルセチンゴールド」
そんななか、ある画期的な成分が注目を集めているのをご存知だろうか。
それは「ケルセチンゴールド」である。
「ケルセチンゴールド」は、サントリー緑茶「伊右衛門 特茶」に含まれる成分、「ケルセチン配糖体」のことで、摂取すると体内に吸収され、ケルセチンとして作用し、いくつかのプロセスを経て、腹部の体脂肪を消費しやすくしてくれる。つまり、「抗肥満作用」をもたらすというのだ。
そのメカニズムをサントリー食品インターナショナル(以下、「サントリー」)ジャパン事業本部商品開発部開発主幹・南尚子さんが解説する。
「体内にある脂肪は、「脂肪酸」と呼ばれるものが3つ繋がった状態になっています。ケルセチンは、体のなかにある特定の酵素(ホルモン感受性リパーゼ)の働きを活性化させることで、この脂肪酸のつながりを切り離し、脂肪を分解しやすくします。分解された脂肪は、エネルギーとして消費されやすくなり、結果的に体脂肪が減るんです」
ケルセチンは、健康に良いとされる「フラボノイド」という有機化合物の一種だ。タマネギやリンゴなど自然の植物にも含まれており、その存在自体は昔から知られていた。脂肪に対して何らかの健康効果があるとも考えられてきたが、一方で、その具体的な効果は証明されていなかった。
それを、様々な実験により、脂肪の分解に関わる酵素の働きを活性化させると世界で初めて突き止めたのがサントリーだ。南さんが感慨深げに振り返る。
「研究所の実験室のシャーレのなかで模擬的に体内と同じ環境を作り、ケルセチンが酵素にどのように働くのかを突き止めました。メカニズムを発見できたときの喜びは大きかったですね」
ただし、ケルセチンには困った特徴もある。「水に溶けにくい」のだ。水に溶けにくいと、人間の体内に吸収されにくく、せっかくの効果も発揮されづらい。研究を進めた結果、ケルセチンを糖と組み合わせて「ケルセチン配糖体」という形にすることで水溶性が向上できることを突き止めた。これによって体内への吸収効果が高まるのはもちろん、飲料としての提供の可能性も広がったのだ。前出の南さんが言う。
「ケルセチン配糖体は、水に溶かすととてもピカッと美しい色になる。しかも水に溶けやすいため、体への作用もスムーズになるという優れた特徴を持っています。成分としても健康に役立つことが立証されたことから、弊社ではこのケルセチン配糖体に「ケルセチンゴールド」という愛称を付けました」
「ケルセチンゴールド」の力
では、実際に「ケルセチンゴールド」にはどれほどの効果があるのか。サントリーでは、以下の「ヒト試験」を行ったという。
BMIが25〜30に属する人100名の被験者に「ケルセチン配糖体すなわちケルセチンゴールド」の入った飲料を、同じ条件の別の100名には入っていない飲料を、被験者にはどちらの飲料か分からないようにして12週間毎日飲んでもらう。その後、CTスキャンで腹部断面の脂肪面積を測ったところ、「ケルセチンゴールド」の入った飲料を飲んだグループのほうが、もう一方のグループよりも有意に脂肪面積が小さくなっていた。「ケルセチンゴールド」(の入った飲料)を継続して摂取すると、体脂肪が低減するという仮説がきちんと証明されたのである。
「我々がケルセチンに着目し研究を本格化してから、仮説が立証されるまで3年の歳月を要しました。その間はトライアンドエラーの連続でしたが、これで体脂肪の減少に効果がある商品をお客様に提供できる、と研究チーム全員で喜びを分かち合ったのを今もよく憶えています」(南さん)
こうした様々な試験と研究により、ケルセチンの安全性と有効性が証明され、誕生したのが、「ケルセチンゴールド」が配合された「伊右衛門 特茶」である。
「伊右衛門 特茶」は、特定保健用食品(トクホ)だ。消費者庁による厳格な審査をクリアしている。
ケルセチンは新たに申請された成分ということもあり、それまでに積み上げた有効性と安全性を示すデータをもとに、慎重に審査がなされた。申請後には、前出の南さんも様々な疑問や質問に対応した。
「伊右衛門 特茶」は、どんなふうに飲むのがいい?
「ケルセチンゴールド」が配合された「伊右衛門 特茶」の最大の特徴は、なんといっても、トクホ飲料のなかで「ケルセチンゴールド」が含まれている唯一の製品であるということだ。
加えて、ほかにも様々な特徴がある。
第一は、すっきりした飲み心地。
トクホ飲料はベースになる飲み物に健康成分を加えるため、その成分自体の味の影響は避けられない。しかし、茶葉の選定などの工夫によって徹底的に飲みやすさを向上させている。
「「良薬は口に苦し」という言葉もありますが、清涼飲料メーカーである弊社としては味の妥協は一切しませんでした。具体的な内容は企業秘密ですが、弊社の『緑の伊右衛門』に比べてもすっきりした味わいになっているはずです」(南さん)
第二に、好きなときにいつ飲んでも構わないのもうれしいポイントだ。ほかのトクホ製品のなかには、食事と一緒にとることをすすめるものもあるが、「伊右衛門 特茶」はそのメカニズム上、こうした制限がない。
「このタイミングに飲むべしという縛りはありませんが、あえて言えば、飲んだ後に、日常生活の範囲で構いませんから、体を動かすとより効果が実感しやすくなります」(南さん)
第三の特徴は、大量に飲む必要がないこと。
「伊右衛門 特茶」500mlに含まれるケルセチンは、タマネギに換算すると約3個分。継続して、一日に500mlボトル1本を目安に飲むと、充分、体脂肪を減少させる効果があることが実験でも証明されている。
最後に南さんにどんな人に飲んでほしいか聞いてみた。
「ケルセチンゴールドは多くの人で体脂肪を減らすことを確認していますが、おすすめは体脂肪がつきやすいと感じている方でしょうか。たとえば若い頃はちょっと運動しただけで体重が落ちたのに最近はなかなか体脂肪が落ちなくなったと感じている方など、特におすすめしたいですね。あとは、運動をしたいけれどいろいろな事情でそれがしにくい方も、この商品は体脂肪を減らすのを助けるので、ぜひ試していただきたいです」
コロナはやや落ちついているとはいえ、これからもリモートワークは継続するのは間違いない。しかも、寒い季節になると嫌でも活動量が減り、体脂肪がつきやすくなる。体脂肪を減らすのを助ける「伊右衛門 特茶」を試すには最適の季節と言えそうだ。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/88415
2021-11-15 09:47:13
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https://news.livedoor.com/article/detail/20377269/
茶カテキンがコロナウイルス抑制 “含み飲み”飛沫感染リスク低下
FNNプライムオンライン
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わたしたちに身近な「お茶」が、新型コロナウイルスの感染拡大の抑制に効果的との研究結果が明らかになった。
日本人の生活に欠かせないお茶。
京都府立医科大学大学院の松田教授らの研究グループは、お茶に含まれるカテキン類が、変異株ではない従来型の新型コロナウイルスの感染能力を低下させることを確認したと発表した。
京都府立医科大学大学院 医学研究科 免疫学・松田修教授「新型コロナウイルスにお茶を添加すると、感染力がなくなることを試験管内では確認」
試験管を使った実験で、健康な人の唾液に新型コロナウイルスを加えると細胞がほぼ全滅してしまう一方、同じものに緑茶を加え10秒後に計測すると、ウイルスを感染させる力が100分の1以下になったという。
松田教授によると、感染予防や治療への効果は薄いものの、感染した人がお茶を飲むと唾液の中のウイルスが弱まり、周囲の人に飛沫(ひまつ)感染させるリスクを下げる可能性があるという。
京都府立医科大学大学院 医学研究科 免疫学・松田教授「緑茶に含まれるカテキンに似た効果のある物質が、紅茶、ほうじ茶に含まれている。“含み飲み”という言い方になる。口の中に10秒間程度、頬や舌の下に行き渡らせてから飲む。ただ単に飲むよりは、その方がいいと思われる」
効果の継続時間などはわかっていないという。
現在は、人体でも有効か、軽症のコロナ患者で臨床実験を行っているという。
2021-06-16 17:54:36
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変異型とか関係なしにインフルエンザにカテキンが効果があるのは実証されている。
ならば、コロナウイルスにも効果があるカテキンが、新型コロナにも有効なのではないかと研究した結果が
この京都府立医科大学の研究。
ヒトの唾液を使った試験管での実験ですが、驚くべき効果があるとのこと。
鼻粘膜や目の粘膜からの感染は防げませんが、口中の感染予防には有効か?
https://shokuhin.net/42495/2021/04/16/sonota/%E9%98%B2%E7%81%BD/
2021-05-13 11:24:00
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昨年の12月末、面白い研究成果が発表された。
伊藤園と京都府立医科大学の研究で、プレプリント(査読前の論文情報)ではあるが茶業界にとってはありがたいニュースだ。
研究のテーマは、「紅茶と緑茶による唾液中のSARS-CoV-2のinvitroでの急速な不活化」
今回の研究は試験管での成果ながら、ヒトの唾液を使った研究であることが大きな意味を持つ。
よく、人体に入ってからでないとわからないなどと言われますが、小腸から吸収されたあとにどうなるか?というよりも、予防、発症するリスクをどのように減らすかのほうが、大多数の人間に役に立つ。
ウイルスが人間の粘膜に取り付いて、30分前後で増殖をはじめ、ウイルスが10000個に増殖して罹患するのが発症の流れだ。
PCR検査ではウイルスが3個で陽性者となる。感染者ではないのだが、テレビではこのことを感染者と呼んでいる。
陽性者が、口粘膜、鼻粘膜、目の粘膜、小腸などに取り付いて、増殖していって10000個前後で発症罹患する。
新型コロナウイルスを増殖させなければ、発症はしない。
ウイルスは粘膜にひっかかり、他の細胞に取り付いてから増殖する。
今回の研究では、ヒトの唾液を使用している。ヒトの唾液には様々な物質が含まれていて、その物質がウイルスやカテキンなどの物質にどのような影響を与えるかも懸念されるからだ。
新型コロナウイルスを混ぜたヒトの唾液に、お茶(緑茶・紅茶・ウーロン茶)を加えるとどのような変化が起きるのか調べたところ、
緑茶では10秒で99.9%%のウイルスが不活化したことが確認された。
紅茶とウーロン茶は99.99%ウイルスがが不活化したことが確認された。99.99%という数字は、検出不能の場合に使う数字だそうだ。
実験の結果は論文に書いてあるので参照を!
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.12.28.424533v2.full-text
日本語の翻訳ソフトを使うと比較的読めます。
データにも書いてありますが、お茶が治療薬に向いているとは書いてありません。
あくまで予防的な行動として発症のリスクを抑えることが出来るのではないかという結論を導いています。
口中はほぼ試験管と同じ環境であることを考えると、お茶を飲みながらの会食、飲み会、会議など飛沫が気になる時に、お茶を飲みながら行うと、感染リスクは大幅に減少するかもしれませんね。
医師たちも患者さんを診た合間にお茶を飲んでいるそうですよ。
街歩きの時も、お茶を片手に飲みながら歩いても、しゃべっても、飛沫の中には感染力のないコロナウイルスしかいないということも考えられる結果ですね。
免疫力も上げてくれるお茶(緑茶・紅茶・ウーロン茶)をどんどん飲みましょう!
※お茶=カメリアシネンシス「茶の樹」から採れたお茶のことです。
2021-02-26 12:36:49
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https://www.youtube.com/watch?v=2wJB2415XjM
2021-01-16 16:14:12
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ようやくといった感じですが、インフルエンザと同じエンベロープウイルスなので、感染力をなくすのではないかということは3月の段階で発表されてきましたが、ようやく日本国内で発表された感じです。
日本の大学が発表したことで、中国やインドの医科大学で発表されていたことに信頼性が加わり、このニュースは全世界に広まっています。
医療従事者が行っていた予防法が、ようやく認知されたということでしょう。
試験官での実験とありますが、人間の胃の中や腸の中は体外ですし、肺に入る前には必ず口や鼻、目といった粘膜にウイルスは付着し、感染を広めます。それを物理的にも茶が感染力を99%なくすというのですから、大ニュースです。ワクチンの副作用が怖いなら、お茶で予防のほうが安全ですね。
治療薬についてはもっと研究と臨床が必要でしょうが、ひとまず、予防法のひとつがお茶になったというニュースで私たちにとっては大変ありがたいニュースです。
2020-11-30 10:11:22
いろんなところで緑茶を言い始めました。マスコミやWHOは製薬会社よりですから、身近なもので効果が上がると困るから、批判もしなければ、取り上げることもありませんでした。でもやはり、機能性はあるのです。
2020-05-06 11:20:50
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2019-12-23
特選街web編集部
注目情報ヘルスケア緑茶インフルエンザ緑茶うがい
毎年のように猛威を奮うインフルエンザ。今シーズンは、例年より早く流行期に入ったといわれている。インフルエンザの予防対策として、ワクチン接種、マスクの着用、手洗いやうがいの励行が勧められているが、それらに加えて「緑茶うがい」が注目されている。「緑茶うがい」の科学的根拠について研究した、静岡県立大学薬学部教授・健康支援センター長・山田浩先生の講演内容を紹介したい。
解説者のプロフィール
山田浩(やまだ・ひろし)
静岡県立大学薬学部教授・健康支援センター長。医師、薬学者(応用薬理学)。学位は博士(医学)(自治医科大学・1994年)。共立菊川病院小笠診療所所長、自治医科大学医学部助手、聖隷浜松病院総合診療内科部長、浜松医科大学医学部附属病院助教授、静岡県立大学健康支援センター副センター長などを歴任。
▼専門分野と研究論文
▼静岡県立大学健康支援センター
健康長寿の秘訣は緑茶
日本一の茶どころ・静岡県は、健康長寿ランキングが上位の県でもある。その理由として、温暖な気候、穏やかな人間性、運動習慣のある元気な老人が多い、魚や野菜が豊富でバランスのよい食事をしている、といったところがよく知られている。それらに加えて、緑茶をよく飲んでいることが健康寿命に一役かっているのではないかと、「緑茶と健康」についての研究が始まっている。
国立がん研究センターが、40~69歳の男女約9万人を対象に11年間調査した研究では、「お茶を飲むと全死亡リスクが下がる」ということが報告されている。しかも、1杯から2杯、2杯から3杯と量が増えるにしたがって、死亡のリスクが下がる、と報告されている。
緑茶に含まれるカテキン
最も研究され、効果が証明されているのがカテキンだ。カテキンは、緑茶で最も多いポリフェノール成分のこと。カテキンの効能として、抗菌・抗ウイルス作用、脂質異常改善・内臓脂肪減少作用、血糖上昇抑制作用、血圧上昇抑制作用、認知機能低下改善作用、抗腫瘍作用、抗アレルギー作用、抗酸化作用などが、これまでに発表されている。
インフルエンザのウイルスは、足のような突起(ジョイント)が、ヒトの細胞にくっついて感染し、広がっていく。カテキンは、ウイルスの突起にくっついて、細胞の中に入っていくのを阻止するのだ。さらにカテキンは、細胞に入ったウイルスが増殖するのをブロックし、細胞から外に出てほかの細胞に広がるのをブロックすることも確認されている。
カテキンは、インフルエンザウイルスが細胞に吸着するのを阻害する。
インフルエンザが3分の1以下に減少
静岡県立大学薬学部教授・健康支援センター長の山田浩先生は、静岡県菊川市全小学校9校の小学生(約2663人)を対象にして、インフルエンザの発症とお茶の飲用習慣の関連を調査。
2008年11月から2009年2月の4ヵ月間のアンケートをとり、2050人から回収し、解析したところ、お茶を飲む習慣が1週間に6日以上の小学生は、3日未満の小学生と比べて、インフルエンザになる確率が有意に(科学的に)少なかった。
1日1杯(200ml)未満の小学生に比べて、1日1~2杯飲む小学生で38%、3~5杯飲む小学生で46%、インフルエンザの発症が減っていた。
また、伊藤園中央研究所との共同研究でも、医療従事者を対象に、2009年11月~2010年3月の5ヵ月間、カテキンとテアニンのサプリメントを摂取してもらったところ、インフルエンザを発症したのは97名中4名(4.1%)。それに対して、対照群では99名中13名(13.1%)だった。
カテキンとテアニンの継続的摂取で、インフルエンザの発症率が3分の1以下に減少した。
「水道水うがい」より「緑茶うがい」
「緑茶うがいとインフルエンザ」の研究内容が紹介された新聞記事(静岡新聞)。
さらに山田先生のチームは、「緑茶うがいはインフルエンザ予防に効果があるのか」というテーマについても調査。以前から、「緑茶うがいでカゼやインフルエンザの感染を防げるらしい」ということは巷で言われていたが、山田先生は、緑茶うがいの科学的な検証に着手。静岡県掛川市の高校生を対象に、2010年12月~2011年2月(308人)、2011年11月~2012年2月(800人)の2回、「緑茶うがいのインフルエンザ予防作用」の臨床試験を行った。
被験者を、「緑茶うがい群」と「水道水うがい群」に分け、11月~翌年2月の90日間、1日3回のうがいを続けてもらったところ、緑茶うがい群のインフルエンザの発症率は、水道水うがい群に比べて、1回目の研究では約半分に減り、2回目の研究では約3割減った。
山田先生は、「手軽なインフルエンザ予防法として、緑茶うがいの効果を科学的に検証することは意義深い。これからも研究を継続して、統計学的な有意差が出れば科学雑誌に発表したい」と、抱負を述べている。
本稿は、2019年11月28日に開催された講演「伊藤園健康フォーラム・お茶で人生100年時代を生きる知恵」(主催・伊藤園中央研究所)をもとに構成したものです。
2020-02-27 15:44:32
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