昨年の12月末、面白い研究成果が発表された。
伊藤園と京都府立医科大学の研究で、プレプリント(査読前の論文情報)ではあるが茶業界にとってはありがたいニュースだ。
研究のテーマは、「紅茶と緑茶による唾液中のSARS-CoV-2のinvitroでの急速な不活化」
今回の研究は試験管での成果ながら、ヒトの唾液を使った研究であることが大きな意味を持つ。
よく、人体に入ってからでないとわからないなどと言われますが、小腸から吸収されたあとにどうなるか?というよりも、予防、発症するリスクをどのように減らすかのほうが、大多数の人間に役に立つ。
ウイルスが人間の粘膜に取り付いて、30分前後で増殖をはじめ、ウイルスが10000個に増殖して罹患するのが発症の流れだ。
PCR検査ではウイルスが3個で陽性者となる。感染者ではないのだが、テレビではこのことを感染者と呼んでいる。
陽性者が、口粘膜、鼻粘膜、目の粘膜、小腸などに取り付いて、増殖していって10000個前後で発症罹患する。
新型コロナウイルスを増殖させなければ、発症はしない。
ウイルスは粘膜にひっかかり、他の細胞に取り付いてから増殖する。
今回の研究では、ヒトの唾液を使用している。ヒトの唾液には様々な物質が含まれていて、その物質がウイルスやカテキンなどの物質にどのような影響を与えるかも懸念されるからだ。
新型コロナウイルスを混ぜたヒトの唾液に、お茶(緑茶・紅茶・ウーロン茶)を加えるとどのような変化が起きるのか調べたところ、
緑茶では10秒で99.9%%のウイルスが不活化したことが確認された。
紅茶とウーロン茶は99.99%ウイルスがが不活化したことが確認された。99.99%という数字は、検出不能の場合に使う数字だそうだ。
実験の結果は論文に書いてあるので参照を!
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.12.28.424533v2.full-text
日本語の翻訳ソフトを使うと比較的読めます。
データにも書いてありますが、お茶が治療薬に向いているとは書いてありません。
あくまで予防的な行動として発症のリスクを抑えることが出来るのではないかという結論を導いています。
口中はほぼ試験管と同じ環境であることを考えると、お茶を飲みながらの会食、飲み会、会議など飛沫が気になる時に、お茶を飲みながら行うと、感染リスクは大幅に減少するかもしれませんね。
医師たちも患者さんを診た合間にお茶を飲んでいるそうですよ。
街歩きの時も、お茶を片手に飲みながら歩いても、しゃべっても、飛沫の中には感染力のないコロナウイルスしかいないということも考えられる結果ですね。
免疫力も上げてくれるお茶(緑茶・紅茶・ウーロン茶)をどんどん飲みましょう!
※お茶=カメリアシネンシス「茶の樹」から採れたお茶のことです。
2021-02-26 12:36:49
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