関東エリアではNHKでも紹介されています。
このWEBレポートでは、「萎凋香」の香りは嫌われていたというレポートになっていますが、私の見解は少し違います。
茶の業界で嫌われているのは「葉傷み臭」という香りで、「萎凋香」とよく似ています。裏と表といってもいいくらい。昔から萎凋香は愛されていた香りです。品評会という大会の審査基準がマイナスになるだけで、茶関係者はいつも探し出す香りです。このあたりは地域性の問題かもしれません。品評会でマイナス評価になる理由もあるのですが、長くなるので止めます。
元来、萎凋香は釜炒り茶の香りでした。甘く花のような香りは珍重されていたと聞きました。私も小さいころに、父親が淹れた釜炒り茶の甘い香りが部屋中に充満したのを覚えています。父親が自慢気にこの薫りは素晴らしいって言っていました。懐かしい香りです。
希少性の高い香り
日本茶は、味わいを重視する傾向が強く、うまいお茶を作ってきました。旨いお茶の代表格が玉露であり深むし茶です。日本茶本来の香りは「新茶の香り(ミル芽香・新鮮香)」だったり「火香」だったり「かぶせ香」「品種香」など様々ありますが、日本人が好む香りはほんのりとした香りが多いのも事実です。紅茶のフレーバーのような強い主張を持った香りを毛嫌いします。
このような日本人の香りの傾向に、上品ながらもちょっとした主張が強い香りが「萎凋香」で、その中でも花のような香りがするものは本当に希少です。偶然しか出来ない気もしています。ですから、このようなお茶は、通常のお茶の淹れ方とは違います。
香りを楽しむお茶は90度以上の熱湯で淹れる。香りが立ちます。
冷茶で飲みたい場合は、熱湯で淹れたお茶を冷やして飲んで下さい。
もしくは、オンザロックで
器に氷をたっぷりと入れます。
氷の上から熱湯で出したお茶を注ぎます。これで完成。
くれぐれも・・・・熱湯で出したお茶に氷を入れないようにしてください。美味しくないです。